第27回 軽度認知障害(MCI)
軽度認知障害(MCI)
認知症という生活障害が、疾患によって起こる状態には、その前段階のMCI(Mild Cognitive Impairment:軽度認知障害)という状態があります。今回は、このMCIについてお伝えします。
軽度認知障害(MCI)の状態について
MCIとは、ご本人やご家族に物忘れ等、認知機能低下の自覚があるものの、日常生活(家事や移動、買い物、金銭管理など)は問題なく送ることができている状態のことです。健常な状態と認知症の中間の状態であり、認知症だけでなく、健常な状態にも移行しうる状態であるともいえます。
軽度認知障害(MCI)は必ずしも認知症になるとは限らない
MCIでは、1年で約5~15%の人が認知症に移行する一方で、1年で約16~41%の人は健常な状態になることがわかっています。そのため、早期から認知症予防の対策を行っていくことが重要であり、適切な策を講じることで、健常な状態への回復や認知症への移行を遅らせることが期待できます。
軽度認知障害(MCI)とわかったら
MCIは、運動や食生活などの対策をきちんと行うことで健常な状態にもどることがあります。何か一つを頑張るのではなく、バランスの良い食事・運動・交流・生活習慣を含めての生活を送る事が良いと言われています。状態の低下を不安に頑張りすぎて疲れてしまうではなく、楽しみながら身体に良い生活習慣を続ける事が秘訣です。一人で頑張るのではなく、仲間と一緒に活動を続けていきましょう。また、そのような仲間と集う機会を、これを機に作っていく事も良いでしょう。
いつもと違うと感じたときは、できるだけ早く専門の病院で診断を受ける事が望ましいです。心配な場合は、各圏域包括支援センターに所属している認知症地域支援推進員にご相談下さい。
詳しい内容は、「国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター発行」『あたまとからだを元気にするMCIハンドブック』に記載されています。インターネットで検索し、印刷可能です。
参考資料
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター/あたまとからだを元気にするMCIハンドブック
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