第10回 認知症の方の「作り話」

ページID1005091  更新日 2022年1月28日

印刷大きな文字で印刷

認知症の病気の人が、ありもしない嘘の話をする、話を作ることを「作話」と言います。

原因

認知症の本人は、「嘘をついているつもりはありません」。認知機能が衰えているため、本来ある事実の記憶を失ってしまう事や、その反対に不必要な情報が残っていたりするために矛盾が生じます。その矛盾を正そうとして、自分にとって都合の良いストーリーを作ってしまうのです。
作話の元になっているのは、昔の記憶が関係している事も多いようです。今起きている出来事が理解できず、記憶ができないので、昔の記憶で補おうとします。話の構成の筋が通っていることもあるので、何も知らない人には「本当の話」のように聞こえます。

症状

  • 「自分だけご飯を食べさせてもらえない」「作ってもらえない」
  • 「○○にいじめられている」「○○が自分の悪口を言いふらしている」
  • 自分が誤って物を壊したのにも関わらず、「○○が壊した」「○○に壊された」

等、自分の事を守ろうとする為に真実と思い込み、人のせいにするのです。

もし、皆さんが誰に何を話しても否定されてしまったら…、悲しくないでしょうか。今自分のいる世界が、自分の知らないことばかりで不安に思ったり、怖くなったりしないでしょうか。作話をしてしまう人はそんな思いを抱えているのです。

対応

「嘘をついている」などと言って追及したり、責めたりしないで下さい。

否定されると周囲に対して敵意を持ち始め、どんどん症状が進行してしまいます。大変かとは思いますが、「そうですね」「それは辛いですね」などと受け入れつつ、さらりと流して落ち着かせてあげてみて下さい。
自慢話のような内容であれば、しっかりと聞いて気持ちを共有してあげると良いでしょう。
また、前もってご家族の方の事情をご近所の方に打ち明けておくことも、予防策のひとつになります。

どのように対応していいのか悩まれている方は、お住まいの地域を担当する地域包括支援センター(通称おとしより相談センター)にご相談下さい。

認知症地域支援推進員は、電話相談・自宅訪問を行っております。
お気軽にお住まいの地域を担当する地域包括支援センターの認知症地域支援推進員にご相談ください。

このページに関するお問い合わせ

高齢福祉課
〒312-8501 茨城県ひたちなか市東石川2丁目10番1号
代表電話:029-273-0111 内線:7231、7232、7233、7234
ファクス:029-354-6467
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。