第21回 医療機関へのかかり方と認知症医療
医療機関へのかかり方
受診のタイミング
あれ?認知症かな?と感じてはいたけれど、どうせ治らないから、高齢だから・・などの理由から受診を先延ばしにされるケースが少なくありません。また、社会に根強くある認知症に対する偏見やネガティブなイメージも手伝って、ご本人も不安や緊張から受診を拒否する場合もあります。「認知症と診断されるかもしれない」と思う事自体が、ご本人やご家族のストレスになるのです。
しかし、多くの病気と同様に認知症も早期発見はとても大切です。認知症の進行を抑える薬や治療は、開始時期が早いほど効果も期待できるからです。また、別の病気の可能性がないかを正しくみてもらう必要があります。
最近今までとちがうな・・と感じた時が受診のタイミングになります。
「神経内科・精神科・心療内科・脳外科」「もの忘れ外来のある病院」などに相談すると良いでしょう。また、かかりつけの先生や、地域包括支援センター、認知症地域支援推進員などに相談し、認知症の専門病院を紹介してもらう事もできます。
認知症医療
受診時の注意点
認知症の種類によって、生活上での注意点や治療方法が変わってくる為、「どんな認知症の種類か?」「別の病気の可能性がないか」診てもらう必要があります。受診では以下のような検査を実施します。
- 面談:現在の状況確認・既往歴
- 一般身体検査:血液検査・心電図・感染症・X線撮影
- 認知症検査:神経心理学検査・脳画像検査(CT、MRI等)
大切なのは医師に、1.何が気になるのか・困っているのか、2.いつ頃からはじまったのか、3.どんな事があったのかを、具体的に伝えることです。いざ診察となると、緊張してしまったり、慌ててしまったりする場合もありますので、前もって医師に伝えたいことや聞きたい事をメモして持参することをお勧めします。
認知症の診断は「終わり」ではなく、「始まり」です。認知症の知識や現在の病状について正しく理解し、今後に備え生活をより良くしていく為にも早期発見を目指しましょう。
本人が受診を拒否する時
今までと何か違う、何か変だ、認知症かもしれない、と最初に気づくのは実はご本人だと言います。その為、不安や恐怖の気持ちからイライラして怒ったり、受診を拒否することに繋がります。本人の気持ちが楽になる方法を探しましょう。
(例)
- 健康診断に行こうと説得する
- 本人が信頼する人やかかりつけ医に話をしてもらう
- 地域包括支援センター(認知症地域支援推進員)に相談し助力を仰ぐ
認知症は高齢化社会となった地域全体の課題です。本人や家族だけで抱え込まず、地域ぐるみで取り組んでいく事で、認知症になっても暮らしていける地域にしていきましょう。
お気軽にお住まいの地域を担当する認知症地域支援推進員にご相談ください。
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