第17回 非薬物療法
今回は多くの方が対象となる「運動」を活用した非薬物療法を紹介させて頂きます。
身体的側面
運動と言いましても、何でも良いわけではありません。
脳に良い刺激となる運動は 「有酸素運動」 と呼ばれる軽い運動です。
方法としてはウォーキングやサイクリングなどが推奨され、20分以上かつ週3日以上行う事がポイントでありさらに「続ける事」が大変重要となります。この軽い運動は、血流を良くしてくれます。それにより、脳に十分な栄養が行き渡りやすくなり、脳血管性認知症やアルツハイマー型認知症に対し、発症予防にも進行予防にも良い効果があると言われています。
先ほど「続ける事が重要」と言いましたが、数年後(数十年後?)には膝や腰のトラブルなどで、運動を続けられなくなる日が来るかもしれません。また、高齢になってから運動を始める方もいるでしょう。椅子に座って足踏み運動をする事でも代用は可能です。
その際には、以下の3つのポイントをご理解下さい。
- 椅子には安全に配慮しながら浅く座る
- 腕を大きく振る
- 足を高く挙げる
この有酸素運動は、嫌々行うのでは効果も薄れてしまいます。
お知り合いの方とお話しながら、テレビを見ながら、音楽を聴きながら等、様々な方法で「楽しみながら行える」コツが分かれば、より長く継続する事が出来るのではないでしょうか?
心理的側面
次は「心理的側面」から考えていきましょう。
認知症の症状には「行動心理症状」と分類される物があり、心の状態が生活や症状に影響を及ぼすと言われています。
つまりストレス解消は、認知症の「非薬物療法」で重要な位置づけとなります。
1つ例を挙げると「趣味を自由に出来る事」が治療に成り得るのです。もちろん安全面への配慮は必要ですが、認知症になったからと言って、何もかも出来なくなる訳ではありません。
特に長く行っている趣味は「昔取った杵柄」として、記憶に深く刻まれている事が多いです。ある程度の失敗はあると思いますが、危険がないのなら「趣味を自由にする事」を続けられるように、本人と周りの方々で理解し、配慮していければ、少しだけ「認知症と共に過ごしやすくなる」のではないでしょうか。
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