第5回 BPSD(2)排泄について
排泄に必要な身体機能
- 飲む・食べる・話すなどの口からの機能
- トイレの場所を確認できる視覚機能
- 座る、立つ、歩くなどの下肢の機能
- ドアノブ、鍵の開閉、衣類の着脱、トイレットペーパーの処理、清拭、水洗、手洗いなどの上肢の機能
- 「ためる」「出す」などの膀胱や腸の機能
- 「ためる」「出す」を制御する、尿意・便意を感知する、トイレが排泄場所と認識する、排泄の手順を整理し調整するなどの脳の機能
認知症の人は、排泄に必要な機能が障害されたり、排泄の流れを汲んで動けなくなることが原因で失禁や、オムツの中に便が出た時、お尻に便が付着した違和感、オムツの中が蒸れるといった不快感があるため、それらを手で取り除こうとして不潔行為になってしまう事もあります。
対応
認知症の人の排泄への対応は、本人の個別的背景、排泄の習慣、機能障害の重症度に合わせて考える必要があります。
対応のポイント
(1)尿意・便意が不明瞭な場合
- 排泄のサインを確認する
- 排尿、排便パターンを確認し排泄を誘導する
- 排泄はある程度まとまった量が出ているか、残尿がないかを確認する
(2)トイレの認識ができない場合
- 照明や標記の工夫等を行い、本人がトイレだと認識できるように工夫する
- 便器を目で確認してもらう
(3)衣服の着脱が困難
- ボタンやジッパーのつまみを大きくする、ゆとりがある等着脱しやすい衣類に変える
(4)立ち座り動作が困難
- 手すりや補助便座など動作を助ける福祉用具を使用する
- 困難な動作を把握し、その部分の介助をする
(5)手順が分からない
- 慣れるまで一緒に行う
(6)オムツをはずしたり、便を触ったりする
- 排泄のタイミング、サインを把握し、誘導する
- 早めに排泄物を処理したり、下着を交換するなど、出来るだけ早く不快感を取り除く
介護者は、本人がどんな場面で困っているのか観察する事が大切になります。
排泄の失敗を隠そうとして、本人が下着を隠そうとしたりする事は介護者の大きな負担と感じてしまう事も多くあります。
本人の排泄パターンや出来る機能を評価してどんな介助が必要なのか、専門職も交えて考え共有する事も大切です。
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