【講座番号323】ひたちなかの考古学 -最新の研究成果-
イベントカテゴリ: 趣味・教養 講座・教室
このイベントは終了しました。
講座案内
虎塚古墳や十五郎穴などひたちなか市内の古墳や遺跡などの最新の研究成果から、当時の暮らしの様子を学びます。
- 開催日
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2023年10月19日(木曜日) 、11月16日(木曜日) 、12月21日(木曜日)
2024年1月18日(木曜日) 、2月15日(木曜日) - 開催時間
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午前10時 から 午前11時30分 まで
- 開催場所
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那珂湊コミュニティセンター 大ホール
- 対象
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成人 24人
- 内容
講座内容(全5回)
10月19日(木曜日)虎塚古墳と十五郎穴
11月16日(木曜日)海を臨む古墳群「ひたちなか海浜古墳群」
12月21日(木曜日)ひたちなか市の古墳のはじまり
1月18日(木曜日)弥生時代の墓から出土する玉製品
2月15日(木曜日)ひたちなか市の生産遺跡「原の寺瓦窯跡」(注釈)講座の日程及び内容は、講師の都合などにより変更になる場合があります。
- 申込み締め切り日
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2023年8月31日(木曜日)
申込みは終了しました。
- 費用
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必要
参加費は500円です。初回に徴収します。
- 講師
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ひたちなか市埋蔵文化財調査センター職員
- 持ち物
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筆記用具、飲み物
講座の様子
第1回10月19日実施
ひたちなか市には古墳が多数存在し、なかでも前方後円墳の虎塚古墳は、世界で初めて石室内の温度湿度、空気組成を測定した古墳であり、日本で初めて発掘調査で見つかった装飾古墳です。装飾古墳にみられる文様(もんよう)や色の顔料、出土遺物や保存方法について説明がありました。十五郎穴は横穴墓の数が推定500基以上で、東日本最大級の横穴墓群であり、ひたちなか市は遺跡の宝庫であることを学びました。
第2回11月16日実施
海を臨む古墳群「ひたちなか海浜古墳群」について学びました。ひたちなか市の海岸部には、100基を超える古墳が存在しており、このように狭い範囲に古墳が密集する例は、茨城県内でも数少ない事例です。2011年以降、海岸部の古墳の調査例が増え、海と関わりのある古墳群で、太平洋沿岸を中心として展開していることが注目されています。後半は、虎塚古墳発掘から約50年が経過している現在もしっかりと保存されてきたこと、また、十五郎穴横穴墓群が国指定史跡となる運びとなることの紹介がありました。
第3回12月21日実施
市の古墳のはじまりについて、県央・県北地域の十王台式と、三反田遺跡の発掘調査の説明がありました。三反田遺跡では、さまざまな地域の特徴を有する土器が発掘されましたが、県央・県北地域の広範囲で発掘されている十王台式の土器は一片も出土していない遺跡のため、茨城の古墳のはじまりや地域の交流を知るうえで、重要な発見があった遺跡であることを学びました。
第4回1月18日実施
弥生時代に墓から出土した玉製品について説明を受けました。玉製品は、石材を加工して磨き、紐を通すための穴をあけて作られ、主に装身具・首飾りとして使用されました。これらの玉製品の管玉は、ひたちなか市内の差渋遺跡(さしぶいせき)や、新堤遺跡(にいづつみいせき)をはじめ、福島県や北関東で出土されています。弥生時代中期の再葬墓から出土された管玉は、完形品ではなく割れた状態(故意に破砕)で出土することがあり、その理由は不明です。受講生は、熱心に興味深く聞き入っていました。
第5回2月15日実施
市内足崎で発掘された原の寺瓦窯跡と奥山瓦窯跡は、8世紀前半頃から操業し、古代常陸国那珂郡の中心地(水戸市)で発掘された台渡官衙遺跡群などに瓦を供給していた一大瓦生産地であり、古代の情勢を知る上でも重要な遺跡でることを学びました。また、生産されていた瓦は、消費遺跡が不明のものもあり、さらに別な場所へ供給していた可能性も考えられます。これらの遺跡は、文字瓦や生産体制などまだまだ不明な点が多く、今後のさらなる研究が期待されます。
このページに関するお問い合わせ
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