水のマスタープラン
那珂台地と呼ばれる海抜30m(メートル)前後の平坦な台地上にあるひたちなか市では、近年急速に都市化が進展し、雨水排水が円滑に流れない状況にあります。特にこの数年来、台風や集中豪雨などにより、宅地等の床上床下浸水や道路冠水による交通マヒなどいわゆる都市型災害が多発しております。
今後、都市基盤の整備やひたちなか地区の進展とあいまって、水害発生の頻度が顕著になっていくものと予想されます。
「水のマスタープラン」では、現在市で発生している浸水被害の早期解消を図るため、費用対効果を踏まえた緊急的な施策を提案するとともに、市の発展動向を踏まえた全体的な雨水排水計画を定め、併せて、市民の理解と協力を得ながら、流出抑制対策などといった流量の分担を含めた総合的な施策を提案するものです。
浸水予想図の公開
注意
- この予想図は、平成10年4月現在の市域内の調査を基に作成したものです。
- この予想図は、100m(メートル)と50m(メートル)のメッシュ(網目)によって浸水深を表現していますので、メッシュ内の土地や家屋などすべて着色することとなります。
- メッシュ内の地盤高は平均を取っておりますので、個々の家屋などの高さを厳密に表現しているものではありません。
浸水対策
平成26年4月1日現在
地域名 | 浸水原因 | 対策案 | 実施状況 |
---|---|---|---|
東石川 | 横断ボックスの流下能力不足により上流側が背水を受け浸水。 | 老朽化した施設を改修し、周辺家屋の浸水を解消する。 | 整備完了 |
田彦 | 流水が集中しやすく、現況水路の流下能力が不足しており、溢水により浸水。 | 大島4号幹線の流下能力が不足し家屋が連坦している区間を迂回するバイパスを設置。ただし断面は、下流の流下能力見合いとする。 | 整備完了 |
西大島 | JR横断部付近の流下能力不足により、上流のマラソン道路沿いが背水を受け浸水。 | マラソン道路及び周辺地帯の浸水を解消するため、大島3号雨水幹線の一部を改良し、併せて大島4号雨水幹線に分派する。 | 整備完了 |
野田前 | 流水が集中しやすく低未利用地を中心に浸水。 | 遊水域として水田を確保し、大島バイパスからの流出量を受けるとともに、下流への浸水を軽減する。 | 未整備 |
外野 | 調整池の下流水路の流下能力不足により道路排水が不良となり浸水。 | 既存の外野調整池を一部改良し、下流域の浸水を軽減する。 | 整備完了 |
堂端 | 水路の流下能力不足による内水 | うなぎ溜めの調節機能を保全・改良し下流の堂端地区の浸水を軽減する。 | 整備完了 |
六ツ野 | 流入枝線、排水樋管の未整備による内水。 | 土地区画整理事業の実施 | 整備中 |
相金 | 中丸川からの外水 | 築堤工事の実施 | 整備完了 |
足崎 | 幹線水路の合流で流水が集中しやすく、合流直下の流下能力が不足しており、溢水により浸水。 | 大川から上流2000m(メートル)区間を4区間に分け水路の整備を実施。特に流下能力が極めて不足している区間について早急に実施する。 水田・低未利用地を調整池化し、洪水を一時貯留させる。 |
整備中 |
房田 | 幹線水路の合流で流水が集中しやすく、合流直下の流下能力が不足しており、溢水により浸水。 | 房田地区と高場1号幹線を旧河川敷を利用しバイパスで接続し、房田地区の浸水を軽減させるとともに、上流の高場地区の浸水を軽減させる。 水田・低未利用地を調整池化し、洪水を一時貯留させる。水田は耕作可能な方策を取る。 |
整備中 |
高場 | 流水が集中しやすく、現況水路の流下能力が不足しており、溢水により浸水。 | 水田・低未利用地を調整池化し、洪水を一時貯留させる。 | 整備中 |
稲田 | 低地で排水施設の未整備による内水。 | 排水ポンプの設置 | 整備完了 |
津田 | おさえん川の外水 | おさえん川の改修 | 整備中 |
船窪 | 流水が集中しやすく、現況水路の流下能力が不足しており、溢水により浸水。 | 排水整備 | 整備中 |
高野 小貫山 |
流入枝線、排水樋管の未整備による内水。 | 排水整備 | 整備完了 |
市毛 | 流水が集中しやすく、現況水路の流下能力が不足しており、溢水により浸水。 | 排水整備 | 整備完了 |
流域対策量の基本的な考え方
1時間あたり70mm(ミリメートル)(将来計画)に対しては、1時間あたり50mm(ミリメートル)対応の河川・水路改修を行った上で、流域の特性・機能を十分に活かした流域対策や治水安全整備を実施します。
流域対策は、ため池・調整池等・未利用低地の流出抑制機能を保全し、次に公共・公的施設である学校・公園等に地表上貯留施設を設置します。それから、残った対策量について各戸や歩道への浸透施設の設置を行います。
水のマスタープラン実現のための6つの施策
1. 緊急対策事業の実施
浸水被害が高場・大島地区に集中していることから、緊急的かつ重点的に整備を行います。
2. 流域対策事業の実施
ひたちなか市の将来の治水対策として流域対策事業を実施します。
事業の効果を高めるため、浸水被害の大きい区域の保水・遊水機能を優先的に確保していきます。
3. 河川・雨水幹線の重点的整備
河川・下水道整備を緊急対策事業を踏まえて計画的、かつ、重点的に実施します。
4. 準幹線排水の整備
地形的な特性から雨水が集中しやすい区域について、計画的に排水整備を実施します。
5. 浸水予想図の公表
地域の現状を理解し、自主的な防災活動に資するため、浸水予想図を公表します。
6. 環境に配慮した施設 整備
河川や幹線の排水施設等の整備にあたっては、地域の環境に配慮した施設整備を行います。
河川課で行っている改修事業の詳細は下記のリンクをクリックしてください
このページに関するお問い合わせ
河川課
〒312-8501 茨城県ひたちなか市東石川2丁目10番1号
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