ひたちなか市雨水貯留・浸透施設技術指針抜粋

ページID1003144  更新日 2022年3月15日

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目的

本指針(案)は、ひたちなか市において、流域の保水・遊水機能や水循環機構を保全・復元させることで、洪水時における河川への雨水流出量の低減を図ること等を目的に設置する、雨水貯留浸透施設の計画および設計に際して必要な事項を定めるものである。

適用範囲

本指針(案)は、ひたちなか市域内における1ヘクタール未満の開発行為に対して適用する。

なお、1ヘクタール以上の開発行為に伴う雨水流出増に対しては、茨城県の「開発行為の技術基準」により、流量調整を行う。

流域対策量

流域対策量とは、雨水の流出抑制対策のうち、流域内の保水・遊水機能を確保するため、貯留浸透施設によって浸透または貯留することが必要な量をいう。

本市では、1時間あたり70mm(ミリメートル)の降雨(将来計画)に対して、1時間あたり50mm(ミリメートル)降雨対応の河川・水路改修を前提に流域内浸水ゼロを目標に流域対策量を決定したため、1時間あたり70mm(ミリメートル)降雨と1時間あたり50mm(ミリメートル)降雨の差分を、貯留・浸透施設で対応する考え方を基本とする。

本市の流域対策量
区分 対策量(貯留量) 備考
1,000m2(平方メートル)以上 1ヘクタールあたり300m3(立方メートル)  
1,000m2(平方メートル)未満(戸建住宅等対応 (注釈)) 一戸当たり1.8m3(立法メートル) 屋根面積100m2(平方メートル)あたりの対策量

(注釈)「戸建住宅等」は、戸建住宅以外に集合住宅や工場等の事業所等をさす。

  • (例1)面積1,500m2(平方メートル)(0.15ヘクタール)の宅地開発の場合
    必要対策量=必要対策量=300(1ヘクタールあたりのm3(立方メートル))×0.15(ヘクタール)=45(m3(立方メートル))
  • (例2)屋根面積150平方メートルの戸建住宅の場合
    必要対策量=1.8m3(立方メートル)×(150÷100)=2.7(m3(立方メートル))

貯留・浸透施設の選定

貯留・浸透施設の選定は、設置場所の地形、地質、土地利用などの諸条件より判断して決定する。

雨水浸透施設は貯留施設と併用することで、貯留施設の調節容量の減少が図られるだけでなく、雨水の浸透により地下水の涵養機能が増強されるなど、都市化による不浸透化が緩和され、水循環システムの保全・再生等の効果が期待される。そのため、貯留施設および浸透施設を組み合わせて最も効果的なものを選定する事が望ましい。(但し単独でも可とする)

浸透施設の貯留換算量
浸透施設 単位貯留規模あたりの流出抑制量(立方メートル毎秒) 単位設計 浸透量(立方メートル毎秒) 浸透施設の貯留 換算量
浸透ます 8.3×10^-4 2.74×10^-4 ます1基当たり0.33m3(立法メートル)
浸透トレンチおよび浸透側溝 8.3×10^-4 1.39×10^-4 トレンチおよび側溝1メートル当たり0.17m3(立法メートル)
透水性舗装 8.3×10^-4 0.26×10^-4 舗装1平方メートル当たり0.03m3(立法メートル)
植栽・芝地 8.3×10^-4 0.26×10^-4 植栽1平方メートル当たり0.03m3(立法メートル)
砕石空隙貯留浸透施設(注釈) 8.3×10^-4 2.02×10^-4 施設1平方メートル当たり0.44m3(立法メートル)(浸透分と貯留分の合計)

(注釈)空隙率は40%(単粒度砕石)とし、設計水頭は0.5m(メートル)とした。

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