全ての解体等工事における石綿(アスベスト)に関する手続き
0.各種手続き
令和2年6月5日より「大気汚染防止法」の一部が改正され、全ての建築物及び工作物(以下「建築物等」という。)を解体・改造・補修する作業を伴う工事(以下「解体等工事」という。)について、石綿(アスベスト)のばく露及び飛散防止に関する規制が強化されました。
全ての解体等工事で必要な手続き
1.事前調査
2.事前調査結果の説明、掲示、備置き
一定規模以上の解体等工事で必要な手続き
3.事前調査結果の市への報告
レベル1、2の石綿(アスベスト)に係る解体等工事で必要な手続き
4.「特定粉じん排出等作業実施届出書」の提出及び立入調査
レベル1~3の石綿(アスベスト)に係る解体等工事で必要な手続き
5.石綿排出等作業の実施状況に関する確認、記録作成、完了報告、保存
「石綿含有仕上塗材」や「石綿含有形成版等」(レベル3)を除去する際の作業基準も新設されているため、注意してください。
1.事前調査
事前調査
全ての建築物等の解体等工事において、工事の元請業者又は自主施工者は、解体等工事を行う事前に、石綿含有建材(レベル1~3)の使用の有無を調査し、記録を作成しなければなりません。
ただし、以下(1)~(4)の石綿を飛散させない作業をする場合を除きます。
(1)石綿が明らかに含まれていない材料のみ(木材、金属、石、ガラス、畳等)で構成されている部分を、周囲の材料を傷つけずそのまま取り外す作業
(2)石綿が含まれていたとしても飛散する可能性が低い作業(釘打ち、釘抜き等)
(3)現存する材料等の除去を行わず、新たな材料を追加するのみの作業(既存塗料の上に、新たな塗料を塗り直す等)
(4)国の省庁により石綿が使用されていないことが調査済である特定の施設の解体等の作業
調査方法
- (1)書面調査
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設計図書等を確認し、平成18年9月1日石綿使用禁止された以降に製造・建築等されたものかを確認する方法
→以降に製造・建築等されたことが明らかでない場合は(2)
- (2)目視調査(現地調査)
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設計図書を基に、現地で調査を行う方法。設計図書と現地に相違がある場合も考慮し、建材の使用箇所に漏れが無いよう目視で確認する。建材のメーカー名、ロット番号等を確認し、メーカーが発行する石綿非含有建材リスト等と照合する。
→使用されていることが明らかでない場合は(3)
- (3)分析調査
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分析に必要な技能を有する者として厚生労働省が定める者に分析調査を依頼する方法。
※分析による調査の依頼については、市では受け付けておりませんので、公益社団法人日本作業環境測定協会等にご相談ください。
→それ以外の方法は(4)
- (4)石綿ありとみなす
- 分析調査を行わない方法として、石綿ありとみなして解体等工事の手続き・作業を行う方法
有資格者についての情報は厚生労働省のHPをご覧ください。
「特定工作物」・・・令和2年環境省告示第77号で指定された工作物(例:ボイラー、煙突、配管設備、焼却設備等)
「塗料その他の石綿等が使用されているおそれのある材料」・・・塗料のほか、モルタル及びコンクリート補修材(シーリング材、パテ、接着剤等)
「調査を適切に行うために必要な知識を有する者として環境大臣が定める者」・・・環境省より今後公表されます。
2.事前調査結果の説明、掲示、備置き
事前調査結果の説明
元請業者は発注者に対し、事前調査の結果並びに石綿ありの場合は、石綿排出作業の概要等を書面に記載し、工事着手前まで(レベル1、2は着手14日前まで)に説明しなければなりません。
事前調査結果の掲示
事前調査の結果(石綿の有無にかかわらず)について、解体等工事開始前から完了まで、公衆から見やすい位置に掲示しなければなりません。
- 掲示場所
- 公衆から見やすい場所(公衆道路に面している位置等)
- 掲示の大きさ
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A3サイズ(42.0センチメートル×29.7センチメートル)以上
- 掲示期間
- 工事着工前から完了まで
記載事項、記載例
大気汚染防止法の他に、石綿障害予防規則でも掲示について定めがあるため、その両方を満たす内容の掲示を行う必要があります。また、石綿有の場合は、作業内容の記載も必要です。
- 記載事項、記載例 (PDF 1.2MB)
- 掲示入力様式 (Excel 28.0KB)
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石綿事前調査結果報告システムについて(厚生労働省)(外部リンク)
石綿事前調査結果報告システムで報告した方は、「工事掲示文書(解体等工事に係る事前調査説明書面等)の出力ツール」を利用すれば、掲示を出力できます。
事前調査結果の備置き・保存
備置き:元請業者は、事前調査に関する記録の写しを、解体等工事の期間中現場に備え置く必要があります。
保存:元請業者は、事前調査に関する記録の写しを、解体等工事が終了した日から3年間保存する必要があります。
3.事前調査結果の市への報告
一定規模以上の解体等工事
一定規模以上の解体等工事は、工事着工前までに、市へ事前調査結果を報告しなければなりません。
一定規模は以下に該当する工事です。
- 建築物の解体工事
- 解体部分の床面積の合計が80平方メートル以上
-
建築物の改修工事
-
請負金額が税込100万円以上
(リフォーム、修繕、設備工事、塗装、補修等)
-
特定工作物の解体等工事
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請負金額が税込100万円以上
(該当する工作物は、環境大臣が定めるものに限る(令和2年環境省告示第77号))
例:ボイラー、煙突、配管設備、焼却設備
報告方法
書面による報告と「石綿事前調査結果報告システム」を利用したオンラインによる報告ができます。
書面による報告の場合には、市だけではなく労働基準監督署にも提出が必要となるため、同時に報告できる「石綿事前調査結果報告システム」による報告が便利です。
「石綿事前調査結果報告システム」を利用するには、「GビズID」への登録が必要となります。
- GビズIDの発行(外部リンク)
-
石綿事前調査結果報告システム(外部リンク)
事前調査結果の入力フォームの「申請先」に「茨城県」→「ひたちなか市」を選択してください。
4.「特定粉じん排出等作業実施届出書」の提出及び立入調査
レベル1、2の石綿(アスベスト)に係る解体等工事の届出
レベル1(石綿含有吹付け材)及びレベル2(石綿含有保温材・断熱材や耐火被覆材)を使用している建築物等の解体等工事を行う場合は、法令に定められた作業基準を基に、作業場所、期間、手順、使用用具等を計画し、除去作業を始める14日前までに「特定粉じん排出等作業実施届出書」を市へ提出しなければなりません。
作業基準を守らず作業を行った場合は、元請業者と下請業者に直接罰が科せられる場合があります。作業基準の詳細は「0.各種手続き」内の「建築物等の解体等に係る石綿ばく露防止及び石綿飛散漏えい防止対策徹底マニュアル」を確認してください。
レベル1の石綿(アスベスト)に係る解体等工事の環境測定、測定結果の届出
茨城県生活環境の保全に関する条例の規定により、レベル1石綿の使用面積が50平方メートル以上(除去面積ではないので注意)であれば、除去作業中における敷地境界上での石綿濃度の測定及び結果を「特定粉じん排出等作業における濃度測定結果記録票」にて報告しなければなりません。
(1) 測定方法は、石綿に係る特定粉じんの濃度の測定法(平成元年環境庁告示第93号)によること。この場合において、試料の捕集時間は、4時間又は特定粉じん排出等作業の工程において特定建築材料を除去する作業に要する時間のいずれか短い時間とすること。
(2) 測定場所は、特定工事を行う場所の敷地の境界線において石綿の濃度が最大になることが見込まれる地点とすること。
(3) 測定日数は、大気中への石綿の排出又は飛散が最大になることが見込まれる日を含む1日以上とすること。
立入調査
「特定粉じん排出等作業実施届出書」を提出した作業について、作業基準に定められた隔離等方法、掲示内容、使用用具、保護具などを確認する立入調査を実施しています。作業準備が完了しましたら、作業を開始する前に、市と立入調査の日程を調整してください。
5.石綿排出等作業の実施状況に関する確認、記録作成、完了報告、保存
実施状況に関する確認
解体等工事の元請業者又は自主施工者は、作業完了前に下記2点の石綿の除去作業が適正に行われたことの確認を行わなければなりません。
(1)除去等作業において、作業計画どおりの飛散・ばく露防止措置がとられていたこと
(2)除去等作業終了後に除去面に石綿の取り残しがないこと(封じ込め又は囲い込みの場合は、適切な飛散防止措置がとられているか)、その他の作業区域へ破片の飛散や堆積粉じんがないこと
(1)の作業計画どおりに措置されていたかは、作業前~作業後までの措置の内容を日々記録しておく必要があります。
確認方法の作業手順は、「0.各種手続き」内の「建築物等の解体等に係る石綿ばく露防止及び石綿飛散漏えい防止対策徹底マニュアル」を確認してください。
記録作成、完了報告、保存
(1)記録作成
実施状況に関する確認作業完了後、確認したことを証明する記録を作成します。
(2)完了報告
元請業者は、発注者に(1)で作成した記録とともに、書面で完了報告を行わなければなりません。
(3)保存
上記(1)(2)の記録及び書面の写しは、工事終了後3年間(労働従事者に関する記録は40年間)保存しなければなりません。
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このページに関するお問い合わせ
環境政策課
〒312-8501 茨城県ひたちなか市東石川2丁目10番1号
代表電話:029-273-0111 内線:内線3311、3312、3313、3314、3315
ファクス:029-272-2435
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