水はよみがえる 自然はかえる
きれいな水こそ 豊かな資源
ひたちなか市では、快適な都市生活環境の確保と那珂川・中丸川などの水質保全を図るため、昭和46年度より公共下水道事業を推進してきました。
概要
本市の公共下水道事業は、汚水については、全体計画面積5,142.6ha、計画人口139,800人、計画汚水量103,336立方メートル/日(日最大)とし、これらを単独公共下水道1,776.0ha及び流域関連公共下水道3,366.6haの2つの処理区に区分し、整備を行っています。
また、雨水については、全体計画面積5,142.6haとし、これらを単独地区における排水区1,776.0ha及び流域関連地区(勝田・那珂湊)における排水区3,366.6haの2つの排水区に区分し、整備を行っています。
1 単独公共下水道
単独公共下水道は、勝田地区の既成市街地の中心部にあたる区域約185haを、雨水排除を兼ねた合流式で、勝田市公共下水道として昭和46年1月に事業認可を得て工事に着手しました。
その後、昭和55年度には排除方法を分流式とし、名称を勝田市南部公共下水道に改め、以後事業の進捗に合わせ認可区域の拡大を行ってきました。
さらに、平成12年度に県の那珂川・久慈川流域別下水道整備総合計画の見直しが行われたことを機に、名称をひたちなか市単独公共下水道に改め、現在1,016.9haの事業計画区域について整備を行っています。
終末処理場は、昭和49年度より建設工事に着手し、昭和55年5月に供用を開始しました。その後流入汚水量の増加に合わせ水処理施設の増設を行っています。
2 流域関連公共下水道
流域関連公共下水道は、勝田地区においては、昭和60年11月に勝田市北部公共下水道として約610haの事業認可を得て工事に着手し、平成元年4月に那珂久慈流域下水道に合わせて供用開始を行いました。
那珂湊地区は昭和61年1月に那珂湊市公共下水道として124haの事業認可を得て工事に着手し、平成4年4月に供用開始を行いました。その後、平成6年11月の2市合併に伴い、勝田市北部公共下水道と那珂湊市公共下水道を統合し、ひたちなか市東部公共下水道に名称を改めました。
さらに、平成12年度に県の那珂川・久慈川流域別下水道整備総合計画の見直しが行われ、これを機に、名称をひたちなか市流域関連公共下水道に改め、現在1,643.3haの事業計画区域について整備を行っています。
3 雨水対策整備
下水道の雨水整備は、平成29年4月に策定した「豪雨から市民を守る緊急治水計画」に基づき、浸水被害が発生しやすい区域や土地区画整理事業等により整備を必要とする区域の5年に1回程度の大雨(5年確率)に対する雨水幹線の整備を早急に進めています。
勝田地区は、高場排水区397.2ha、大島排水区204.0ha、本郷排水区66.9ha、その他地区48.7ha。
那珂湊地区は、名平洞排水区等278.2haの事業計画区域について、雨水幹線の整備を行っています(面積は単独放流を除く)。
4 常陸那珂公共下水道
ひたちなか地区については、平成元年3月に常陸那珂公共下水道事業(流域関連)を行うために広域事務組合(ひたちなか市・東海村の1市1村)を設置し、同年10月に事業認可を得て工事に着手しました。
当該事業はひたちなか地区開発である土地区画整理事業、工業団地造成事業等にあわせての公共下水道の整備であるため、これら事業の建設工事は委託協定により茨城県が工事を行いました。
都市計画決定(変更)の主な経緯
年度 | 面積(ha) | 計画決定(変更)の概要 |
---|---|---|
昭和45 | 184.6 |
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昭和49 | 200.3 |
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昭和54 | 200.3 | 幹線管きょの位置の変更 |
昭和55 | 439.5 |
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昭和56 | 439.5 | 幹線管きょの位置の変更 |
昭和57 | 439.5 | 勝田市公共下水道を勝田市南部公共下水道に名称変更 |
1,472.0 | 勝田市北部公共下水道(流域関連)の計画決定 | |
昭和60 | 648.0 | 那珂湊市公共下水道(流域関連)の計画決定 |
昭和61 | 1,308.0 |
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1,472.0 | 勝田市北部公共下水道の幹線管きょの位置変更 | |
昭和63 | 648.0 |
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平成元 | 1,510.0 | 勝田市北部公共下水道の排水区域拡大 38ha |
714.0 | 那珂湊市公共下水道の排水区域拡大 66ha | |
平成2 | 1,309.0 |
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平成3 | 1,510.0 | 勝田市北部公共下水道の幹線管きょの位置の変更 |
平成5 | 1,346.0 |
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1,532.0 | 勝田市北部公共下水道の排水区域拡大 22ha | |
平成13 | 1,346.0 | ひたちなか市単独公共下水道に名称変更(旧勝田市南部公共下水道) |
2,251.0 |
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那珂久慈流域下水道の概要
茨城県が運営する那珂久慈流域下水道事業は、ひたちなか市、水戸市、日立市、常陸太田市、常陸大宮市の各市の一部、那珂市、大洗町、城里町の一部、東海村、ひたちなか・東海広域事務組合の9市町村1組合のうち約19,900haを計画区域とし、久慈川及び那珂川の水質汚濁防止と生活環境の整備を目的としています。
昭和52年度から建設が進められ、平成元年度には日立市、勝田市、那珂町及び東海村が供用開始し、その後、平成10年度までに管内9市町村1組合すべてが供用開始しました。終末処理場の那珂久慈浄化センターは、ひたちなか市長砂地内に位置しており、面積35haで汚水を標準活性汚泥法で処理をしたのち太平洋に放流しています。
なお、本市では「流域関連公共下水道」に位置付けた区域の汚水が、茨城県が建設した那珂久慈浄化センターへ流入しています。
ひたちなか市第3次総合計画後期基本計画より
現状と課題
持続可能な下水道事業経営
- 将来的な人口減少が見込まれる中、現状のままでは下水道使用料の減少、維持管理コストの増加による経営状況の悪化は避けられない状況にあります。
- 将来的な人口減少が見込まれる中、未整備区域の整備を完了するには、相当の期間を要するため、計画区域の見直しが必要です。
- 本市固有の課題であり早期完了に向け動き出した土地区画整理事業と連動した下水道事業を展開する必要があります。また、その一方で各施設の老朽化が顕在化しているため、新規整備と改築・更新を同時並行で進める必要があります。
- 下水道事業経営環境が厳しさを増す中、効果的・効率的に今後の事業を展開する必要があります。
- 企業会計化に伴う経営指標の公表による下水道使用料の実態を把握し、下水道事業の需要を把握する必要があります。
- 下水浄化センター、下水道管きょ及びポンプ施設の改築・更新事業を計画的に実施する必要があります。
- 従来の下水道事業にとらわれない整備手法や管理手法を検討し、持続可能な事業を目指す必要があります。
取組と方針
- ひたちなか市下水道事業全体計画を抜本的に見直し、選択と集中による新たな整備目標を掲げ、現実的な下水道整備を実施します。
- 老朽化した各施設を適正に維持するため、計画的に改築・更新を実施します。
- 人口減少に伴う使用料収入の減少、施設老朽化に伴う更新改築時期の到来といった各汚水処理施設の運営環境の課題に対処するため、広域化・共同化について検討を進めます。
- 今後の維持管理体制の脆弱化、技術伝承の困難、次世代技術者への過度な負担といった予想されるリスクへ対応するため、民間リソースの活用を含めた手法の導入について検討を進めます
このページに関するお問い合わせ
下水道課
〒312-8501 茨城県ひたちなか市東石川2丁目10番1号
代表電話:029-273-0111 ファクス:029-272-7974
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