合流式下水道 緊急改善計画事後評価

ページID1003098  更新日 2022年1月6日

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はじめに

ひたちなか市では、「ひたちなか市公共下水道合流式下水道緊急改善計画」に基づく改善事業を平成21年度から平成25年度にかけて実施しました。
平成26年度において、改善事業の効果を確認するための事後評価を行い、評価結果を国土交通省へ提出しましたので、その内容を公表いたします。

合流式下水道について

合流式下水道は、汚水と雨水を同一の管きょで排除する方式の下水道で、汚水と雨水の対策を同時に進められ、分流式下水道よりも整備費用が安価となるといったメリットがある反面、管きょや処理場の能力を超える雨の場合には、一部の下水が処理をされないまま公共用水域に放流され、水質の悪化、悪臭の発生などが問題となっており、合流式下水道の改善が求められてきました。

本市におきましても、JR勝田駅を中心とした約209ヘクタールが合流式下水道を採用しており、平成16年度より合流式下水道改善に向けた検討を始め、平成22年1月に「ひたちなか市合流式下水道緊急改善計画」を策定し、改善に向けた事業を進めてきました。

合流式下水道区域

地図:合流式下水道区域

ひたちなか市公共下水道合流式下水道緊急改善計画について

計画期間

平成21年度から平成25年度(5年間)

目標及び改善事業について

目標区分 目標 対策前 改善事業
汚濁負荷量の削減 分流式下水道並みの汚濁負荷量
1年あたり58.8トン
1年あたり68.4トン 下水浄化センターにおける雨水沈殿地の改造
公衆安全上の安全確保 未処理下水の放流回数の半減
1年あたり139回
1年あたり281回 雨水吐における既存堰の嵩上げ
きょう雑物の削減 公共用水域へのきょう雑物の流出を極力防止
4箇所
0箇所 雨水吐における水面制御装置の設置
  • 雨水吐…合流式下水道で、雨天時に下水がある一定量以上に達した時に下水の一部を公共用水域に流すための施設。
  • きょう雑物…下水に含まれる枯葉、トイレットペーパーなどといったゴミを指します。
  • 水面制御装置…ゴミを公共用水域に極力排出させないように雨水吐にガイドウォール及び制御板を設置し、渦を巻かせゴミを下流へ流すための装置。

改善事業の整備状況

  • 平成21年度 雨水吐における既存堰の嵩上げ(1箇所)水面制御装置の設置(1箇所)
  • 平成22年度 雨水吐における既存堰の嵩上げ(2箇所)
  • 平成24年度 下水浄化センターにおける雨水沈殿池の改造、水面制御装置の設置(3箇所)
  • 平成25年度 下水浄化センターにおける雨水沈殿池の改造

水面制御装置

写真:水面制御装置

雨水吐における既存堰の嵩上げ

写真:雨水吐における既存堰の嵩上げ

合流式下水道緊急改善計画事後評価

ひたちなか市合流式下水道緊急改善計画における改善事業が平成25年度をもって全て完了したことに伴い、改善事業の効果を確認するための事後評価を実施しました。

事後評価結果
区分 対策前 目標 事後評価
汚濁負荷量の削減
(注釈)分流式下水道並みの汚濁負荷量(1年あたりのトン数)
68.4トン 58.8トン 52.5トン
公衆衛生上の安全確保
(注釈)未処理放流水の放流回数(1年あたりの回数)吐1
69回 34回 19回
公衆衛生上の安全確保
(注釈)未処理放流水の放流回数(1年あたりの回数)吐2
75回 37回 17回
公衆衛生上の安全確保
(注釈)未処理放流水の放流回数(1年あたりの回数)吐3
68回 34回 2回
公衆衛生上の安全確保
(注釈)未処理放流水の放流回数(1年あたりの回数)吐4
69回 34回 23回
合計 281回 139回 61回
きょう雑物の削減
(注釈)水面制御装置の設置(箇所)
0箇所 4箇所 4箇所

汚濁負荷量の削減、公衆衛生上の安全確保、きょう雑物の削減すべてについて、目標どおり、目標以上の効果を発揮していることを確認しました。

アドバイザー会議の開催

事後評価の結果を受け、評価の透明性、客観性を確保するため、平成27年2月24日に学識経験者等による「アドバイザー会議」を開催し、事後評価についての意見を求めました。

出席者

  • 学識経験者2名
  • NPO等の有識者1名
  • 経済団体等の代表者2名

主な意見

  • 緊急改善事業については、積極的にPRした方がよいのではないか。
  • NPO活動の一環として、中丸川等の見回りや子ども達と一緒に水質調査を実施しているが、緊急改善事業により高い効果が現れていると考えている。対策前に比べて非常に改善されている。 など

国土交通省への事後評価シートの提出

アドバイザー会議での意見を受け、国土交通省へ「事後評価シート」の報告をしました。

おわりに

合流式下水道緊急改善事業を実施したことにより、改善事業を行う前と比べると公共用水域への汚濁負荷量・ゴミの流出は大幅に削減することができました。

市としましても、今後は対策施設の適切な維持管理に努め、水環境の保全に努めて参りますが、市民の皆様にも身近なところからご協力をお願いします。

  • ゴミや落ち葉などの清掃を行いましょう。
  • 道路や側溝にゴミを捨てないでください。
  • 洗剤の使用は適量にしましょう。
  • トイレに水に溶けないものを流さないでください。
  • 野菜クズやゴミなどを排水口に流さないでください。

イラスト:SDGs「3.すべての人に健康と福祉を 6.安全な水とトイレを世界中に 11.住み続けられるまちづくりを 14.海の豊かさを守ろう 17.パートナーシップで目標を達成しよう」

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このページに関するお問い合わせ

下水道課
〒312-8501 茨城県ひたちなか市東石川2丁目10番1号
代表電話:029-273-0111 ファクス:029-272-7974
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